ピュアクライマーのロードバイク日記

平地が超苦手なクライマーの日記です。トレーニング・レースレポート・機材紹介/インプレッション・日記など書きます。

椿ヶ鼻ヒルクライム2017~レースレポート~後半

こんにちは、かずしんです。

2017年7月に開催された椿ヶ鼻ヒルクライムの思い出しレースレポートです。

 

前回の続きです。

 

 

2017年7月30日

大分県日田市・第4回椿ヶ鼻ヒルクライムレース

【コース】
大山町 中川原交差点 ~ 前津江町 地域活性化センター

【距離】
13.6km

【最大標高差】
626m

【平均斜度】
全体5.2% 上り7.5% 下り5.2%

【獲得標高】
上り696m 下り80m 

【出走】

一般選手312名

実業団選手59名

【最高気温】

 38.4℃

 

 

 

 そしてついにレーススタート!f:id:KAZUSHIN:20181117011332j:plain

 

 最初の数百メートルパレード走行で、その後アクチュアルスタートが切られる・・

 

という話をきいていたのだが!?!?

 

いや、話が違うぞ?

完全にパレード走行のスピードではない。軽く40キロは出ている。

このクラスには高校生も多く混ざっているのでスタート前の位置取り合戦でペースが上がったのだろう。

それにしてもパレード区間でこのスピードはちょっと・・(笑)

 

さて、かずしんがマークしていたゼッケンNoの方々はどこにいったかな??

居た!前の方だ!

ということで、自分もペースアップ

 

と、ここでアクチュアルスタートが切られレースが本格的にスタート

 

スタートするといきなり、かずしんがマークしていたうちの2人が飛び出した

これは想定外。

ここのコースは、スタートから約1.5kmほど平均斜度7.5%最大斜度10%区間があるのだが、そこでタイム差をつけたとしてもその直後に2km平坦があるためここで集団に吸収されてしまう。

試走で走った時も逃げを試してみたが、あっという間にチームメイトに追いつかれてしまっていたので逃げれないことは分かっていた。

逃げは基本的に無いという事も事前に聞いていたので、予想外の事態にいきなり困惑

 

今考えてみれば、そのまま逃げを容認して泳がせて集団で脚をためつつ平地で吸収。

山でアタック!という作戦が一番効率的

ただ、タイミングの悪いことにかずしんには前回の高千穂ヒルクライムでの失敗があったため絶対に逃してなるものか!という気が起こってしまった。。

これが今回最大の失敗

 

考える時間もなく体が勝手にアタックに反応。そのまま二人を追う。

さすがに昨年上位の二人、なかなか追いつけない。

しばらく粘っていると一人がドロップしてきた。

逃げを二人で追う展開へ。ここで冷静になって集団に戻ればまだ間に合ったかもしれないが、半分パニック状態のかずしんにその冷静さは無かった。(ペースが良かったのでこのまま逃げ切れると思っていた)

そのままほぼ全力のペースで追い続ける。

 

ペースを上げきっていたためこの時点で心拍190近くに。。もう限界かも(笑)

そしてあっという間に登りが終了。

トンネルを抜けると地獄平地区間へ突入する。

二人で回しているにもかかわらず一向に前に追いつけない。どういう脚しとるんじゃ。

 

と、ここで後方の集団が追いついてきた!

想像以上に早い登場に驚き、心の中で若干焦る(笑)

 

しょっぱなペースを上げすぎて心拍が上がり、苦手な平地でを使ってしまったところで高速集団の登場とは・・最悪すぎる展開だ。(全部自分のせいなのでなにもいえねぇが・・)

それに38度ほどある気温のせいで体が熱すぎる。いきなり熱中症気味・・・

でも、ここで集団からちぎれたらレースおしまいなので、置いて行かれまいと必死についていく。

そして、地獄の平地区間を乗り越えた。

ここから徐々に斜度が上がっていく。やっと俺の十八番の登りが来た!

登りで集団から飛び出して一気にゴールしてやるぜ!!

という予定だったのだが、、人生予定通りにはいかないなぁ。。(・_・;)

 

平地の時点で心拍限界まで上がっており限界に近い。

これはだめかも。。と思いながらも少し苦手な微妙なアップダウンを必死に食らいついていきながらクリアしていく。

 

そして本格的な登りへ。

ここら辺に来るとだいたい10%くらいの斜度

するとここで

 

ポキッ「あっ・・」

 

 

心が折れた

本当にぽきっという音が聞こえたような気がした。レースでは初めての経験。

 

完全に集中力が切れた。こうなるともうおしまい。

一瞬で集団からちぎられ見えなくなっていく。

 

・・・・・あーー

 

もう自転車を降りてリタイアしよう ・・」そう思った時、後ろから誰か来た。

それはなんと、かずしんがレース前にマークしていたうちの1人

ここにいるという事は千切れたという事だと思うが・・かなり良いペースで登っている。

 

ここで心に希望の光が・・

 

「あれ?この人に気合で付いていったら、まだ勝機はあるのではないか?もしかしたら集団に追いつけるのではないか・・もしかしたら・・」

 

一瞬だけそういう考えが出た瞬間には体が反応していた。

負けず嫌い本能が働いたのか、われながら良くやったと思う(笑)

ピッタリ付いていく。かずしんの十八番No2〈金魚のフン作戦〉発動!!☆彡

千切れた時は前が完全に見えなくなっていたので、タイム差的には30~40秒ほど。距離にして150~200mくらいは離れているだろう。

かずしんの第二のレースが始まった。

 

 

はっきり言ってここから先の記憶半分飛んでいる

いわゆるゾーンというやつに入ったのだろうか・・・それか、ただ脳が考えることをやめたのか定かではないがきつかったのだけは覚えている。もう、ほとんど気合だけで走っている感じ。

うる覚えだが、二人で協調して先頭交代しながら追いかけたと思う。

とにかく全力で漕ぐことしか頭になかった。

 

二人でしばらく進んでいると、いよいよ椿ヶ鼻の山がますます本気を出してきたようで平均斜度10%区間約2キロほど待ち構える。

斜度13~15%が連続して脚を削ってきた。

でもそんなの関係ねぇ!こっちの体力の限界はとっくに過ぎてるんでい!

向くのは前のみ!そう目指すのはゴールのみ!

 

すると、ここでついに前の集団が見えた!!

というか気付かないうちに20m近くまで距離を詰めていたようだ。うしロックオン

焦らずそのままのペースを保ち徐々に距離を詰めていき・・・ついに集団へ復帰!!

やったぁぁぁ!ついに、ついにここまで戻ってこれたよ!おかーちゃーん!

 

などという感動に浸っている時間気力余裕もない。

この時すでに人数が絞られ集団は崩壊しており、生き残った選手10人くらいがまとまっ

て走っている状況。チームメイトが一人集団に残れていたので後ろに付かせてもらう。

追いつけた安心感と大勢と一緒に走る事によってだいぶん脚が楽になった。

 

ここから少しの間、勾配2~5%くらいまで若干緩くなる。ここでしっかり脚をためなければいけない。

ここからが椿ヶ鼻一番の難関、そして一番の勝負どころ

 

平均斜度11%区間約300m平均斜度13%区間がゴールまで約700m続く。

そして最大斜度19%

ここが地獄の入り口です

 

本当のゴール勝負が始まりました。

 

激坂が始まった瞬間、一気に呼吸が乱れる

そして数十メートル走ったところで、それまで引っ張ってくれたチームメイトがドロップ

引いてくださってありがとうございました!!(笑)

 

さて、ここからは誰も助けてくれない。

ここで残っていたのは6人ほど、この6人ゴール勝負が始まる。

ラスト1kmくらいは体力と気力がもつだろうと全力で登っていく

だがしかし、さすが19%・・・34-28tの組み合わせで来たがギアが足りない。。く、苦しい。

もう、後ろに引っ付いて体力温存とか、アタックを仕掛けて揺さぶろうとか、そんなこざかしいことは無し。各々、コース幅いっぱいに広がって淡々と登っていく。

見たところ全員限界らしい。そして自分も限界。引いてもらってためた脚も使い果たした。これから先は根性のみで進んでいく。

それにしても激坂想像以上に長い!コーナーを超えたら終わりかな?と思ってコーナーに入るとまだ終わらない!それが3回くらい続いた。(笑)

試走もしたのでコース覚えてるつもりだったんだけど・・ここまで間違うともう自分不信になりそう(笑)

おぉ!もうすぐゴールか!?と期待しては違ってがっかりするという事を何回も繰り返したので、もうゴールが見えるまで信じないことにした。

 

そして、4度目の正直!ついに身に覚えのあるコーナーが見えた

残り150mラストスプリント!!!!

 

みんなもコーナーを見て同じことを思ったのか同時にスプリント開始

ラスト50m、だれもペースが落ちない。。

ここでかずしん脱落・・さすがに超軽量クライマースプリント弱い

他の人たちはまだ余裕があったようで残り20mでもう一段階上げていた。

 

そして、集団スプリントからおくれること3秒・・かずしんゴール!!!

 

そのまま倒れこむ

しばらく経って立ち上がったが頭がラクで立っているのも精一杯

かなりの人が倒れこんでいた。

さすがに気温38℃での全力ヒルクライムは体への破壊力半端ない

一人熱中症になって倒れたようで救急車が来ていた。

というか倒れなかったというだけで、多分ほとんどの人が熱中症気味だったと思う笑

かずしんも吐き気めまいがやばかったので、もらったで首元を冷やしながらしばらく休憩。

 

20分ほどしたらちょっと回復した。よかった・・

 

回復したのでご飯をもらいに行く。

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けっこう並んでた。

 

そしてごはんターイム

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けっこうたくさんあっていい感じ!!

カレーめっちゃうまいし!!

左下に食べかすが見えますが、丸ごとトマトキュウリなどのキンキンに冷えた夏野菜も配られました!

サービスは最高です。

 

そして、表彰式へ。結果が気になります

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表彰式は順調に進んでいき、いよいよAクラス

 

結果は・・・5位!!!!

 

やりました!入賞!

入賞は6位までなのでギリギリ!良かった~

ほっと一安心しました。

諦めなくてよかった!

最後のスプリントで勝負してたのは一人を除いては他のカテゴリーの選手だったようで、4位と3秒差、3位とは25秒ほど、そして1位とはなんと3分ほども差がひらいていました。

圧倒的力の差だったので、ある意味悔しくなかったです(笑)

さすが現役の学生は違いますねー、力の差を実感しました。

 

表彰式が終わったら下山。

下山の時、先導者が遅すぎてみんなのホイールから焦げた匂いがしてました。。(かずしんは体重軽いので大丈夫)

途中で先導者が居なくなった途端に発生したアタック合戦は面白かった!!(笑)

いろいろありましたが無事に下山できました。

 そして、入賞商品を貰い解散

 

帰り道に知り合いの家に寄ってお茶を頂きました。

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豪勢にもてなしてくれました。とてもおいしかったです。

 

帰りはまったりと。。

日田・・・良い所でした・・。

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帰ったら祝勝会(勝ててはいないけど!笑)

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おいしゅうございました!

 

 

最後に・・

今回は今までで一番きつく、一番頑張ったレースになりました。

一回諦めてからまさか入賞できるとは思っていませんでしたが、そのぶん大きい喜びに変わったと思います。

諦めないことの大切さ、そして逃げに載らないことの大切さ(笑)を学んだレースになりました。

これからもがんばっていきたいと思います!

九州住みでレースに出られる方はお会いできるかもしれません。よろしくお願いします。

 

 入賞商品のお酒はちゃんと20歳になってから頂きます!笑

 

 

日記っぽくなっちゃいましたが、以上レースレポートでした!

 

では、また!